いうまでもなく、いま湘南でもっとも注目されている建築家のひとりである。
海外で吸収したセンスに多くの人が魅せられている。
しかし注目されるその作品は、その土地の形状を読み、
在来工法を用いた強固な構造体にレオンスタイルを纏わせた、
唯一無二の住まいだ。
つぎつぎと建て主を魅了するスタジオレオンの魅力とは?
Q:鵠沼で生まれ育った、湘南を代表する個性的な建築家という存在です。
僕の子供の頃は、湘南という言い方はカッコ悪くてまずしなかったですね(笑)。
この鵠沼あたりの人たちには、仕事と遊びを上手に使い分けているカッコ良さがあって、多々影響を受けているとは思います。
仕事はしっかりとやって、遊びもちゃんとやっている。
鵠沼は、僕らのようにここで育った者と、外から建築や文化、サーフィン、ファッションを
持ちこんだ人たちがミックスされています。
都会に近く田舎でもなくて、カルチャーが生まれやすい場所なのでしょう。
Q:遊びでも建築でも影響を受けた人は?
建築でいえばターザンこと佐賀和光さん。
彼の場合は建築やサーフィンだけでなく生き方を見て影響を受けてきた気がします。
遠藤大六さんもかっこよく駆け抜けている世代ですね。
Q:湘南の文化が全国に影響していますね。
そうですね。四国や九州もそんな感じですね。
ロハスを求めてどんどん広がっていると思います。
いろんな街にトリップに行くと、またそこはそこで、
もっとロハスで、楽しく生きている人たちは刺激なります。
Q:毎日どんな生活パターンですか。
朝は海に入らず、犬と散歩しながらオフィスにきて、現場に行って、戻ってきて事務仕事をして、夕方になるとお酒をのんで(笑)。サーフィンは仕事を早めに終われた夕方に入る、そんな生活サイクルです。海外トリップは、年に2回くらい。カリフォルニアに必ず1回、他に行きたいところを選んでいます。前回はフランスからスペインのバスク地方、NYを回りました。バスクは初めてでしたが人の雰囲気がゆるくていい町でした。つぎは南米にも行ってみたいですね。建物だけでなくエネルギーとか自然とかを感じに行きたいです。
Q:直接従事した建築家はいますか。
建築家の資格を得て以降、どんなキャリアを積んできたのでしょうか?
僕の場合は特にいないんです。
はじめは片瀬にあった設計施工をする工務店に2年間ほど勤めて、現場を学びました。
その後ビルダーに入って、設計と現場監督を担当しました。
ここでは、僕も設計から施工まで一貫してできるんだ、ということを知りました。
もともといずれは独立しますと言ってあったので2年後に独立しました。
26歳の頃です。
Q:最後に勤めたビルダーでは独特のデザインも学んだそうですね。
少なからず学んだとも思います。
独立した直後、最初の1、2棟は似たような感じなりましたが、その後からは、
木をふんだんに使うことが好きだし、在来工法を採用するといった、
僕なりのスタイルができあがってきました。
かわむられお◎1972 年神奈川県藤沢市鵠沼海岸生まれ。幼少期から家に興味があり、自分の部屋を改造したり、家具をつくることが大好きだった。中学時代から建築を志し、建築家に。数社の建築事務所で現場のノウハウや家づくりを学ぶ。26 歳で独立後、有限会社スタジオレオンを設立。妻&ラブラドールレトリーバーのアンをパートナーに、鵠沼海岸の事務所兼ショップでよりよい住まいづくり、空間づくりに努力する毎日。
*好きなアーティスト(音楽、アート) Steve Miller Band
*好きな食べ物 ご飯 お味噌汁 納豆 お漬物
*好きなサーファー Rob Machado
*好きな街(国内、海外) Shonan /California /_Biarritz
*好きなファッションブランド Jackson Matisse/UNIQLO
*好きな言葉 just do it(行動あるのみ)/なんくるないさ
(次回に続く)