夢にまでみた、「玄関から海まで歩いて3分」、「朝起きて窓を開けると静かな波音と潮の香り」、「自然や動物がすぐそこにある日常」・・・。
そっくりそのまま裏を返すと、いわゆる鎌倉3B「カビ・サビ・トンビ」!?
都内から移住してきた当初、湿気をたっぷり含んだ海の空気が重くて重くて、若宮大路の緩やかな勾配さえ苦行に感じた私。今ではすっかり湿気に慣れ、東京では身体が砂漠状態に。人は環境に慣れるけど、果たして住まいは?この時期の今こそ、海近暮らしの湿気・カビ対策を本気で考えてみる!

01_素材で調湿する。
呼吸する自然素材は、無言で仕事をしてくれる調湿装置
🔲やっぱり無垢材。床や天井に
木はフローリングとして生まれ変わっても湿気を吸ったり吐いたり呼吸する。素足でもベタつきにくく気持ちいい!

🔲珪藻土・土壁
微細な穴が湿気を吸放出。古民家の「空気が柔らかい」感じはこれが理由。

🔲麻・リネンのファブリック
“吸って・逃がして・こもらせない”から、室内に残った湿気を引受けて、湿度変化に同調するフィルターに

02_風の通り道をつくる。やっぱり風が一番の除湿アイテム

☑高窓・吹抜けで空気の高低差を利用して熱気・湿気を排出。
☑北側の小さな窓や欄間も有効な通風経路に。
☑扇風機やサーキュレーターを窓の外に向けて置くと、室内の湿気を押し出せます。
03_収納の湿気対策それでも籠ってしまったら
🔲収納内の一工夫
底にすのこを敷く、壁から離すだけでも対策に。
🔲湿気は下に!
水を含んだ空気は重く下に溜まるから、湿気取りは床近くに。

04_エアコンは使い方が大事
🔲×なのは、冷房除湿のクセ
空気を冷やして湿気を取ろうとすると、梅雨寒の日は室温が下がりすぎて、「寒いのに湿っている」不快な状態に。お勧めは、「除湿モード」で湿気をとった後に暖めなおす「再熱除湿」で、室温を下げすぎない!
使い分けのコツ
🔲梅雨寒の日
↓
再熱除湿 or 送風 + 除湿
🔲蒸し暑い日
↓
冷房 + サーキュレーター
TIPS
鎌倉の建築に学ぶ、湿気との付き合い方。
旧大佛次郎茶亭
湿気を逃す茅葺屋根と、 縁側による風の通り道。素材の力と通風の工夫で、涼やかな空間が保たれている。

TIPS-2
先人の知恵もヒントに。
欄間・猫間障子・通り土間・・日本の伝統建築は通風の工夫がいっぱい!

🔲小川友紀プロフィール
1980 年生まれ。アトリエ系設計事務所 に勤務ののち、モヤデザイン一級建築士 事務所を設立。住宅や店舗などの設計を手掛ける。2024 年からは鎌倉COCO- HOUSE に参画し物件探しの段階から設 計目線でアドバイスしつつ、不動産業の見習い中。ピラティスを続けていたら人生最高を記録し現在身長168cm。夫と子供 の3人暮らし。実家は信州戸隠、海と山を行き来する生活が今はちょうどいい。






