「湘南・横浜に住んで希望の注文住宅を建てたい」とお考えの読者の方に、土地と建物の予算のバランスをどうすればいいのか、と不安な方もいらっしゃると思います。
そこで土地探しから設計施工までトータルでプロデュースする「KIBARI」(キバリ)で設計を担当する山本寛之さんが、湘南地域における土地と建物の予算のバランスについて、見解を述ています。
ご相談にくるお客様に、「家づくり」でどんなスタートをされたか聞いてみると、大抵は「とりあえず駅前の目に入った不動産屋に足を運びました」という回答が多い。
ここが実は「家づくりを左右する最初の判断の一つなんです。
まずは土地をということで全体予算の6割くらいを使って競争率の高い土地を購入し、残りの4割で建物を建てられる工務店や設計事務所を探す。工期は4ヶ月くらいで一年後のローン実行には間に合うかな・・・というケースがなぜか本当に多い。
しかし、蓋を開けてみると建築と諸経費で6割ほどとなり、工期も数ヶ月オーバーしてまう・・・。考えてみると希望の土地に拘った+2割分がそこに当てはまることに。
工期に関しては銀行や不動産では大丈夫そうな感じだったのに。確かに無理ではないですが、設計期間も含めたお客様の希望に沿うことができる注文住宅は、そこには入ってこないと思います。
湘南地域では全体予算の4-5割が土地、1割が諸経費、残りが建築費というのが自分の考える無理のない理想のコスト配分です。それでも地盤補強工事や植栽(地域によっては必要工事です)、外構工事、断熱等級などの認定住宅などに関わる費用はそこから更に持ち出しとなってしまいます。
実際、予算4割の金額で買える土地は少なく、設計料も入れるとなると設計事務所は敷居が高いという結果にも。また、お客様がしっかりと悩み、考えることのできる家づくりには3-4ヶ月以上の期間を要し、質の高い家づくりには6ヶ月の工期が必要となるのです。
わかりやすく言えば、家づくりは子どもが生まれる9ヶ月以上に時間が必要なのです。4月に入学させたいから早く産んで!なんてことは決してないと思います。家づくりは一生のものなので出産期間と同じくらい大切にしたいのですが、実際にはそんなことが起きているのが実情です。
住宅のご相談に来られた時にはすでに予算や工期も余裕がない状態の方が非常に多いのが現状ですが、それでもチーム全力でのサポートで何とか対応はできております。しかし、質が高く余裕のある家づくりをしていただくにはコスト配分と掛かる時間についてのご理解が必要です。
斜面地や擁壁のある土地も地盤補強工事など見えないリスクにも注意しなくてはなりません。勧誘の多い不動産広告からそれを読み取ることは一般の方にはできないと思いますが、広告の謳い文句を反義語で捉えてみると、うっすら実情が見えてきたりします。
ここで言えるのは不動産から設計、そして工務店という一連の流れがしっかりしているシステムが、結果としてお客様には安心して家づくりを進められるプラットホームとなると思います。
予算4割でこんな土地しかないという場所が思わぬ原石!ということも多々あります。これはスタートから後ろに控えるチームがあるからこそできる「家づくり」です。そして、最初の段階から土地、建物、そして設計までのトータルコストがしっかり見えるのも「KIBARI」のメッリトかと思います。
とりあえずの第一歩は、ご希望の土地でお客様の目線になって、0から家づくりをサポートしてくれるチーム探しから始めてはいかがでしょうか?