取材協力:鎌倉R不動産
6月から7月にかけて、鎌倉は紫陽花で大盛り上がりしている一方で、この地域の生活者にとって最大の宿敵である湿気との戦いがやってきます。
海と山に挟まれた鎌倉・湘南エリアでは、東京とは比較にならない湿気の量になります。
その被害は結構なインパクトです。革製品が特にその餌食になってしまうのですが、見事なまでにふわっふわのカビでコーティングされてしまいます。カバンや靴が代表格かと思いますが、奥にしまったままのベルトやコートなどが真っ白に!
これまでのお客様の中で寒さが原因で古い民家をあきらめたお客様は数組いらっしゃいますが、湿気がつらくて東京に戻る方は少ないです。生活を楽しむうえで、湿気対策をしてでも鎌倉湘南ライフの楽しさが勝っているのではないでしょうか。
まずは湿気取り。このエリアでは使い捨ての湿気取りが大量に販売されています。東京からはじめてこちらで生活をはじめると、ドラッグストアやスーパーなどの異様な数の湿気取りの陳列に驚かれるのではないでしょうか。そしてみなさん、これをGW頃に各所にセット。たまりやすいところはあっという間に満杯になるので、これを定期的に買い換えていく。
続いて除湿機(空気清浄機)。その際に除湿機能もしっかり確認して室内をカラリと快適にすごされているご様子です。ママ友的なコミュニティから製品情報が口コミされているらしいです。
エアコンだけは年に一度業者さんに清掃を頼んでいる方もいて、来シーズンの使い始めの嫌な臭いがしないなどのお話を伺います。
さらに日常に上手く風を取り入れる。梅雨の時期でもわずかな晴れ間がある日中に数時間だけ、一気に窓を開けているそう。
時間は、山から海に向かって風が吹く午前中の風が良いそう。ちなみに洗濯物を干す場合も午前中が良い(午後は潮風が混じりベトつく)。
この風に乗せて室内の空気がこもっているところまで風を入れて、建物内全部の空気を動かすイメージです。この時に洋服ダンスの扉や押入れの引き出し、靴棚の扉も開けて家中の空気を動かすことで換気をするそうです。
このことを教わってからは街を歩き回り、一軒家の窓が全部空いている家を発見すると、この方はきっとこの地域のベテランなんだろうなと惚れ惚れします。
リポート◎小松 啓さん
■プロフィール■
鎌倉・湘南エリアを独自の視点で不動産を発掘、提案する「鎌倉R不動産」代表取締役
https://www.realkamakuraestate.jp