千葉県御宿町・Aさんの暮らしかた
ウイズコロナでテレワークがスタンダードになったいま、多くのビジネスマンが都会を離れて地方へプチ移住を選択しています。東京23区に住まいを持つ都会型の職住接近は住宅コストやストレスが限界に達しつつあります。土を踏みしめ、海を眺め、空を仰いで思いっきり深呼吸できるプチ移住。昔のやり方を守り続けることだけがベストではないことを考えれば、テレワークはまだまだこれからも進化していくことでしょう。もっと遠くへ、房総の暮らしはどうですか?
近年、千葉県外房エリアで今もっとも活性化しているのは一宮町と言われています。東京五輪パラリンピックのサーフィン会場になったことや、東京からの電車のアクセスの良さが拍車をかけているようです。
しかし直近では、サーファーや自然が好きな人には賑やかな一宮を離れてさらに南、御宿町、勝浦市もかなり注目が集まっています。
Aさんご家族は、ご夫婦とお嬢さんの3人家族で、この御宿台の住まいと川崎にマンションをお持ちの2拠点生活。ご主人の会社業務は基本テレワークで、月の半分くらいをここ外房御宿台と神奈川県川崎で過ごしています。社会人のお嬢さんもやはりテレワーク主体なので、PC片手に2拠点を往来する生活です。
外房御宿から東京までは約80キロの距離、JR外房線を利用すればおよそ80分だ。平日は都心で暮らし、週末はリゾートライフを楽しむスタイルが魅力的だったが、いまではここ御宿台の西武グリーンタウンに住む方々の半分くらいが永住型だそう。テレワークならば御宿町を自邸としてライフスタイルを構築できるというわけです。
「近海で獲れた魚はほんとうに美味しいし、野菜も豊富。高台だから夏も涼しく、冬も暖かい」とお嬢さんは話します。
その住まいは、女性陣の意見を優先しておしゃれな南欧風の佇まい。地中海ブルーの玄関扉が印象的です。「家族が過ごす広いリビングを希望していた」と設計上も最優先して広さを確保、居室はミニマム。とはいってもそのサイズ感は欧米並みです。断熱性能が高いので、冬も暖かく過ごしやすいと話します。
2階ロフトはおよそ15畳もあるスペースで、居室としても、あるいはゲストがたくさん訪れても十分な広さを確保しています。
天気が良い日には、ご家族でリビング外のバルコニーで朝食をとることも多いそうですが、オンライン会議で、背景に椰子の木が揺れたり、セミの鳴き声が聞こえてくる画面も不思議ではない。テレワークはさらに進化しているのです。
[住宅DATA]千葉県御宿町 A邸
敷地面積/ 350㎡(105 坪)
延床面積/116.06㎡(35 坪)
構造/木造ツーバイフォー工法 平屋
間取り/2LDK
設計・施工/有限会社 つるおか工務店
MATERIAL
●外部仕上げ
屋根/スペイン瓦葺き
外壁/モルタルスタッコ仕上げ
● 主要内部仕上げ
床材/パイン材(20mm)
天井/クロス仕上げ
壁/珪藻土仕上げ