JR鎌倉駅西口そばの古民家に看板を掲げるユニークな不動産屋さんがあります。日常たくさんの人が物件情報を覗き込む人気の秘密とは?
大正14年の建物をリニューアルした古民家の社屋は外観の期待を裏切らない中古物件をメインに据えた不動産事業のCOCO-HOUSE(ココハウス)。暖簾をくぐってみると、我が家に帰ってきたようなほっこりとした温かみを感じます。鎌倉、逗子葉山近辺の中古物件+リノベーションで「不動産で人をつなぐ」新しい会社なのです。
わたしは九州で大学を過ごして人生が大きく変わりました。その後生まれ育った鎌倉に戻って、実業界にいた実兄から不動産業を勧められ、家内とふたりで会社を起こしました。2005年に独立創業してから16年目に入ります。
当時自宅として葉山の物件を購入したのですが、競売物件だったので裁判所の資料を見て外観だけで判断したので、家の中に入ってみると、とんでもない荒れた猫屋敷でして、仕方なく1年半くらいかけてセルフビルドでリフォームを施しました。
それがきっかけで「セルフビルド専門の仲介業者」ということに特化しました。当時はまだリノベーションブームでもなく、まだこれからという時期でした。
西本学央社長:1973年生まれ48歳。鎌倉生まれ鎌倉育ち。九州・大分県の大学卒業、就職したのち2年後に鎌倉へUターン。湘南の不動産会社に勤務後、兄弟で新会社をスタート、2005年に単独で現在の(株)COCO-HOUSEを設立。自宅ベランダからはじまった社屋は鎌倉駅前に移転。2017年に現在の場所でリニューアルされた。趣味はトレイルラン、愛犬散歩、筋トレなど。
当時、葉山の消防団や商工会議所の青年部に加入しており、その時に大工さん、塗装屋さん、建具屋さんなどの仲間ができて、お互いに仕事をいただくようになり、そんな繋がりがその後もとても大きかったです。
中古物件ならCOCO-HOUSEというのが弊社の売りでした。
COCO-HOUSEは、ここからスタートという意味を持っていますが、古い建物が多い葉山、鎌倉はエリア的にもぴったりでした。
自宅のベランダに屋根をつけて約4畳の事務所からスタートしまして、2年くらいしてようやく社員も採用するようになりました。
その後東日本大震災がありましたが、お客様も少しづつ来ていただくようになり、事務所を鎌倉駅前に移転することもできました。
中古物件メインのCOCO-HOUSEという、大手不動産の会社にはない特徴を出していくなかで、幸いなことに鎌倉周辺は古民家を筆頭に昭和バブル時代の面影とかたくさんありますから、こだわりの中古物件をオーナーさんの愛情に沿ってやっていこうと。いまでもそれが創業からの理念です。
鎌倉・御成通りの入り口にある本社には、常に鎌倉を散策するお客様があふれんばかりに不動産情報に見入っていらっしゃいます。その光景は御成通りのアイコンとなっているうようです。会社のホームページに見られるように、COCO-HOUSEのフィーリングはアットホームです。スタッフのみなさんの個性を楽しみながら住宅情報を検索できます。
鎌倉・腰越あたりから秋谷海岸くらいまでが商圏ですが、鎌倉や葉山は山など地理的にも難しい物件も多いですが、むしろやりがいがありワクワクしてきます。
創業時にまだお客さんがいない中でお世話になったかたや、仕事をお願いした職人さんにはたくさん助けて頂いたので、そんなかたがたを大事にしていこうと考えています。地元の仲間も多いのでご紹介して頂くこともたくさんあります。
ここ1、2年は土地を買って新築で家を建てたいという方も増えました。湘南に移住してこられる方は数倍増えていると感じます。新しい店舗や事業を展開したい、開業したい方というかたもとても増えていると思います。
スタッフも増えてきましたので、建築会社をご紹介するケースも増えてきましたし、賃貸などのマッチング(ご紹介)もとても多い状況です。
私も創業の頃、大いに助けていただいた経験があるので、これからはこの街にお返していきたいと考えています。中古物件+リノベーションで「不動産で人をつなぐ」ことはもちろん、不動産以外でもこの地域で必要とされる会社でありたいと願っています。
<取材協力>
株式会社COCO-HOUSE
鎌倉本店:神奈川県鎌倉市御成町11-7
葉山店:神奈川県三浦郡葉山町長柄1583-17 葉山ステーション内
TEL:0467-38-8130 FAX:0467-38-8129