バウムスタンフ〜海に近いだからこそ、米杉レッドシダーの外壁は最強の材を纏う
神奈川県葉山町A邸
海があり山がある葉山町。町民あげてリスペクトする御用邸を擁するインペリアルビーチ。その緩やかな丘の上で周囲をゆったりとした住宅街にA邸があります。海に近い湘南だからこそ、米杉レッドシダーの外壁は最強の材を纏うことになるのです。
海のそばに住んで知ることは、天気に恵まれれば、注ぐ陽光は強く健康的に人間のエネルギーを高めてくれること。しかし時には潮風と太陽の光はとてつもない厳しい表情もみせることも。実は湘南のこうした厳しい海洋性の気候風土をしっかりと受け止めるのは、「木の家」をおいてほかに見当たらない。中でも「米杉レッドシダー」は調湿性、経年変化による味わいにおいては、とりわけ優秀な材といわれています。
もちろん風雪にも地震にも強いコンクリートは無敵かもしれないが、塩分が呼び込む湿度には手の施しようもない。その点においても木の材は、木そのものが呼吸を繰り返すことで調湿性を高め、人に優しい室内環境を作ってくれるのです。
葉山町のA邸は、西側に広い公園を臨む立地なので、公園に馴染むほどの開放感をどうやって建物に取り込めるかが設計上のポイントで、結果的に公園に面した1階の個室と2階のLDKを広い土間と吹き抜けで繋ぐことに。玄関に入って正面に広い土間、吹き抜け、2階の勾配天井、塔屋に続く階段が見渡せます。
右に向くとゲストルームから公園の奥まで視線が延びます。葉山独特のゆったりとした時間の流れとリゾート感の調和の取れた家は、住まわれているA様ご夫妻の雰囲気にもぴったりです。
サンセットタイムを楽しむルーフバルコニーもアウトドアリビングとして活用されていました。まさに「陽光を浴びる、レッドシダーの家」なのです。
DATA
神奈川県葉山町A邸
敷地面積/145.49㎡(44.01坪)
延床面積/ 109.64㎡(33.16坪)
1階/ 58.15㎡(17.59坪)
2階/ 41.76㎡(12.63坪)
構造/木造2階建て、2LDK
家族構成/2人+犬1匹
設計・施工/(株)バウムスタンフ
撮影◎伊藤真司