建築家と建てる
カリフォルニアスタイルの暮らし。
海のそばで家を建てるには、その土地の気候や風土を知っている建築家が必要だ。
その建築家はその土地に詳しいか、その町で四季を感じているか。
波のある町ならどこでもオンショアの風の日もあれば、台風が荒れ狂う日もある。
砂も舞い、真夏には太陽が屋根を照りつける。
絵に描いたような心地よいオフショアの日ばかりではないことは誰もが知っている。
湘南・鵠沼で生まれ育った建築家、河村礼緒は鵠沼の海で育ち多くを学んだ。
毎年知人のいるカリフォルニアや他の国を巡る。著名な建築物を巡るのではなく、
なんでもない町や住宅地を回り空気感をからだで吸収していく。
ちょっとラフな仕上がり感がレオンスタイルと規定される彼のデザインは、
しかし、どことなく無国籍であるのはその旅のためだろうか。
独特の大きな空間を作り上げるが、基本は在来工法という
日本伝統の手法と「木」を使う、オーソドックスなスタイルだ。
大胆にして繊細、そのフィーリングがぴたりと相容れた時、
「スタジオレオンの家」は完全にあなたのものになる。
それから50年、あなたはその家をずっと愛するだろう。
DATA
敷地面積/186.99㎡(56.66坪)
延床面積/120.55㎡(36.53坪)
1階/69.87㎡(21.17坪)
2階/69.87㎡(21.17坪)
用途/第1種低層住居専用地域
構造/木造2階建て
間取り/1LDK+Office+倉庫
設計・施工/有限会社STUDIO LEON
家族構成/2人
MATERIAL
●外部仕上げ
屋根/ガルバリウム鋼板
外壁/ラスモルタルEP塗装/一部米杉(レッドシダー)貼り
● 内部仕上げ
床材/オーク材15mm
壁/PB下地EP塗装
天井/板張りEP塗装
エントランスに立てかけられたサーフボードがさりげない
ダイニングは一段床を高くしてリビングからゆるやかに境界をつけた。
それでもおおきな勾配天井のおかげでまったく閉塞感がない
レオンスタイルはけっして奇をてらうデザインがコンセプトではない。
あくまでも高い耐震性と長期的に維持される品質、環境にとけ込む外観が基本。
このO邸も自然溢れる鎌倉山の緑にとても馴染んでいる
施主のOさんはlostのスケートやキッドクリエチャーなどのウエアを扱う
サーフギアのインポーター。この住まいは
そのオフィスを併設した設計になっておりリビングからも通じる
玄関横には目隠し目的のウッドデッキがあり、ウエットをかけたりボードを準備したり使い勝手がよさそうだ
背面に雑木林を擁するO邸。黒いサッシを額縁のようにして向こうの緑を借景に。
自然の中のモダンを楽しむ。
❾建築家河村礼緒氏とリラックスして談笑する施主のO夫妻