太陽光やオール電化、蓄電システムを搭載、都市部に建つエコ&スマートな「木の住まい」
神奈川県厚木市は交通の便もよく都市部ではオフィスビルやマンションが立ち並び繁華街の様相も感じられます。
W様が家づくりをスタートしたきっかけは駐車場問題だったと奥様が話します。
「以前住んでいたマンションには駐車場に空きがなく歩いて5分の場所にようやく確保していました。子供がまだ小さくベビーカーに乗せて5分も歩くのは仕事を持つ私には重荷でした」
家の前に駐車できる戸建にしよう、小さいけれど切実な動機が土地探しを推し進めました。W様のマンションは駅にも近い立地の良い場所。しかし、家づくりを進める矢先、その土地が防火地域で、延べ床面積を100㎡以上にするためには耐火建築物にしなければならないという条件が判明することに。
奥様は木製の椅子がお好きで、とくに「宮崎椅子製作所」の作品がお気に入り。はじめて同社のソファーを購入してから毎年、ご夫婦の誕生日に作品を買い足しているほどのファン。その作品展が逗子市のキリガヤ本社で開催されていたことが「つくり手(工務店)」選びのきっかけになりました。
家の外観にも木を採用したい、とくにボード&バトンというデザインを強く希望されました。商業施設やオフィスが立ち並ぶ街の一角で木の家の存在はとてもユニークに見えます。
ご主人は電気関係の知識が豊富で、設計当初からオール電化、太陽光発電、蓄電システムを導入し、ナチュラルな木のイメージを持ちながら先進的なスマートハウスを実現しています。
延べ床面積が100㎡未満という条件は結果的にプランを洗練させました。生活のしやすさ、使いやすさ、収納の配置など工夫を凝らすことにつながったのです。洗濯、乾燥、収納を一つ所で解決できるバス&ランドリー、全居室に設置した収納ベッドなど狭いスペースの使い方に工夫があり、窮屈さはまったく感じることはありません。
マンション時代は小さなお子様がいて階下の騒音を心配することが多かったと話しますが、そんな悩みも今や遠い昔話のようです。
INFORMATION
神奈川県厚木市W邸
敷地面積/87.39㎡(26.43坪)
延床面積/99.99㎡(30.24坪)
構造 /木造2階建+ペントハウス
間取り /4LDK
設計・施工/株式会社キリガヤ
MATERIAL
●外部仕上げ
屋根/ガルバリウム鋼板 (立平ロック)
外壁/ウィルウォール・ボード&バテン
● 主要内部仕上げ
床材/オーク+一部カバなぐり
壁・天井 /エッグパルプ
BUILDERS NOTE
当初よりお施主様のご希望「外壁をすべて板張りで」でした。用途地域が防火地域ということで、様々な法規制がありました。マンションなどが建ち並ぶ街中で板張りの家は本当によく目立ちます。お施主様が電気関係に詳しく、オール電化とし、太陽光パネルや蓄電池を搭載しています。ペントハウスから厚木の花火が見れる場所を検討したり、ご家族の個室や収納などを工夫したり、造作のTV・オーディオボードを考えたりととても勉強になる案件でした。