広い敷地に小さな平屋。現代の古都鎌倉ではこんな家づくりは贅沢の限りですが終の住処は飾らず、なにも足さなくて良いのだと思う。
鎌倉と逗子との境に近く、奥座敷のような街並みに静かに佇む平屋のH邸。
ここは施主が幼い頃から過ごしてきた生家のあった場所。広い敷地には端正なつくりの庭と平屋がよく似合います。
終の住まいというご夫婦ふたりの住宅はシンプルで使いやすいことがなにより。玄関までの長いアプローチも室内のバリアフリーも将来を見越したプランです。居室は寝室と趣味の部屋と生活の中心となるリビングに限定。どの部屋からもリビングにつながる設計となっています。
古都鎌倉にはやはり木の家が似合います。
周囲の環境にも配慮して、外壁は濃い緑を採用。落ち着いたアースカラーは心を穏やかに保ってくれます。室内も木をふんだんに採用していて白い漆喰クロスとの相性も良好です。
平屋という特徴を生かして天井を高く設定、さらに窓を大きくしたことで室内は数値以上の伸びやかな空間が感じられます。庭の自然を贅沢に活用した佇まいは、都会人からすれば羨望の暮らし方といえるでしょう。
INFORMATION
神奈川県鎌倉市H様邸
敷地面積/304.72㎡(92.17坪)
延床面積/65.83㎡(19.91坪)
構造 /木造平屋
間取り /2LDK
設計・施工/株式会社キリガヤ
MATERIAL
●外部仕上げ
屋根/ジンカリウム鋼板 (自然石粒仕上げ)
外壁/ジョリパット・一部 ウィルウォール
● 主要内部仕上げ
床材/パイン無垢20t
壁 /漆喰クロス
天井/漆喰クロス・一部羽目板貼 ヘムロック