「別荘のような家を安く造ってとお願いしたんです」という施主のNさん。
始めて出会った時の(株)楽居、三浦社長の毅然とした風貌にほれたと微笑む。
実際19歳から大工として修行を重ねてきた氏のポリシーは「1棟梁、1棟」という本来当たり前のやりかた。
大工は総合プロデュースという考え方だから「施主に感動を与える」ことが仕事。
その結果楽居の大工さんはすべて自覚ある社員ばかりとなったそう。
意匠デザインを手がけたのは竹内柾人設計事務所。
楽居とのコラボとなる。
合板や集成材、アルミサッシを使わない、そんな楽居のポリシーにも柔軟に対応した。
南面を大きく取ったデザインでたっぷりの日射しを取り入れるために冬でも温かい。
黒い外壁は、緑のサッシにマッチしたため三浦氏から提案したという。
玄関の立ち上がりに利用した古材は訪れる人を必ず驚かせる。
さらにずしりと太く屋台骨を支える「大黒柱」がいやがうえにも目に入る。
伝統的な木と左官の家にモダンを加味した時、この家は実に古都鎌倉が似合っている。
玄関に入ると目に飛び込んでくるのが黒光りした古材を再利用した立ち上がりと、その向こうに家を支える大黒柱
南側向かって折れる全体構造で採光がたっぷりと入る。計画では隣家同様にベージュだったが施工途中で黒い外壁に変更。
この縁側で家族で過ごすのが理想だったというご家族
バスルームの壁には珪藻土を仕様、施主自ら塗装
この家の暖房設備としては、やはり薪ストーブしかない
下駄箱のとびらもきれいな木目を生かした
裏の緑を視界に入れるためモダンな横三連窓を採用。