小高い石垣の丘の上に、そっと手のひらからおろされたように佇むM邸。
おちついた素材の色合いと大きく直線的なファサードが、
周囲の住宅環境と比してもその存在感を高めていることがわかります。
M邸の完成には、建築家との土地探しの作業からはじまりました。
南側が公道に近く、北側が大きく開放的な光景を臨めるという土地の特性をいかして、
「南を閉じて、北と東面を開ける」方針を採用。
「主たるコンセプトをもたないことが特長ですが、あえていうなら20年経っても心地よく住める家にしようと。
周囲の環境と天然ものの素材を活用した長い間味のある家に」
と建築家の遠藤誠氏はお話しくださいました。
「住み心地が良くて、外出しなくなりました。生活の動線もとてもいい」
と施主のMさんご夫妻。
住まいを移されてから、新しい生活もまだ間もない。
にもかかわらずずっと以前から暮らしているかのように感じる、ご家族の落ち着いた暮らしぶり。
これから数年、数十年がたっても、天然素材は色艶をまして風格さえ帯びてくることでしょう。
家も家族と寄添いながら生きていくもの。
仕事に家庭にいちばんエネルギッシュになれる30歳はグッドバランスな世代。
センスよく暮らしたい。
家族やなかまとの時間を大切にしたい。
趣味に没頭できる時間もスペース欲しい!
もう住まいは、生活の場にはとどまらない。
人生を楽しむための大きなステージなのですから。