キリガヤ(神奈川県逗子市)は、「桐ケ谷材木店」として明治15年(1882年)に創業し長い歴史の中で木を扱い、学び、本物の木の家の良さを発信し続けています。キリガヤの家づくりの基本は「お客様へ本物の心地よさを伝えること、大切な資産として長く維持していただくこと」と掲げています。
今回のこのコーナーは、時代とともに進化しながらも変わらぬキリガヤの家づくりコンセプトを分かりやすくご説明いただきました。
想いを叶えるプランニング
湘南は海、山、歴史においてとても魅力的な土地です。こんな素敵な土地に家を建てようと決意されたお客様に、自分の家を誇りに思っていただけるような家を建てるために、短命ですぐに朽ちてしまうような家ではなく、住むほどに愛着がわき地域に愛される家をご提案しています。
お客様のニーズはお客様が思い描くライフスタイルそのものですから、お客様の様々なニーズにお応えし、箱モノではなくお一人おひとりに書き下ろしのプランをご提案しています。そのご希望や夢を叶えるために知恵を絞って誠心誠意、想いのこもったプランを作り上げています。その思想を支える技術を、弊社は130年以上の材木屋としてのノウハウから学んできました。
安心を支える高度なスペック
キリガヤでは、安全安心を重視した高いスペックをご提供しています。耐震等級3を基本に設計し、地震に強い家を実現します。また、全棟に対して長期優良住宅の申請が可能な水準で計画を提案し、断熱性能を示すUA値や気密性能を示すC値の測定を全棟で実施しています。これにより、熱が逃げにくく高気密な住環境を提供して快適な暮らしを保証いたします。嘘のない本物の家づくりをお約束するために評価書・証明書を提出しています。
■ 耐震等級3を基本に
耐震等級は建物の地震への強さ、耐震性能を示す指標の1つです。キリガヤでは長期優良住宅の認定基準の耐震等級2を上回る現状の最高等級「耐震等級3」を基本に設計を行います。
■ 長期優良住宅
長期優良住宅は、所管行政庁に長期的に良好な状態を維持できると認定を受けた住宅です。キリガヤでは全棟に対し、長期優良住宅の申請が可能な水準で計画をご提案しています。
■ UA値(断熱性能)「全棟に外皮計算を実施*」
UA値は外皮平均熱貫流率のことをさします。外皮を介して住宅全体の熱がどれくらい逃げやすいかを示す数値です。値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能の高いことを示します。 施工精度を保証する意味でもキリガヤでは全棟で計算を実施しています。
*「外皮」というのは建物の外壁、窓、床、屋根、天井など、室内と室外を分け隔てる部分を指し「外皮性能」は、これら外皮の断熱性能のことで、室外の暑さや寒さ、日射の影響で熱を失わないなど、断熱性能が高いほど高評価です。
■ C値(気密性能)「全棟に気密測定を実施」
C値は住宅内の隙間の総量を表す数値で値が低いほど高気密であることを示します。施工精度を数値で測れる唯一の指標でもあります。ただし気密性能は実測でしか測ることはできません。施工精度を保証する意味でもキリガヤでは全棟で測定を実施しています。
■ アフターケア
家はノーメンテナンスで住めるものではありません。軽度の不具合も放置し続けるとどんどん悪化していってしまいますから、どこかで手を加え、手直ししてあげることで長持ちさせることができます。そこで、弊社では定期メンテナンスを実施しています。お住まいの方がなかなか確認しにくい屋根や外壁、床下、基礎などの点検も対応しています。
■ お客様のご要望、ライフスタイルに合わせて
高性能エアコンから出る気流をコントロールすることで、ワンフロア全体を効率的に冷暖房する「パッシブ冷暖」や、セラミック熱交換素子を使用して一年中快適な室温と空気環境を実現するダクトレス第一種換気システム「エアーセーブ」など、お客様のご要望に合わせ導入をすることも可能です。
ワンポイント知識❶物件情報や住宅ローン控除の条件としてよく出てくるのは「長期優良住宅・低炭素住宅・ZEH住宅・省エネ基準適合住宅・その他の住宅」の5種類。それぞれの住宅で適用される補助金、税制優遇の違いがあるのでご相談ください
選べる工法
「大開口にしたい」「快適を数値化したい」「体質に配慮した家がいい」「無垢の木を使いたい」など家に求めるものは人それぞれですから、多種多様なご要望に応えるために3種類の工法で取り組んでいます。工法が変われば使う素材も工事内容もまったく違うものになります。
🔲耐震構法SE構法
SE構法は、接合部の強度に優れた準ラーメン構造で、柱や梁のスパンを飛ばすことができ、大きな吹き抜けや広々としたLDK、ガレージハウスや屋上ルーフバルコニーなどを安全に建てることができます。大開口が作れるため、自然光や風を効果的に取り入れられます。安全性は「性能報告書」にて数値を確認できる形でお客様にご提出いたします。
🔲木造軸組工法(在来工法)
在来工法は日本の伝統的な技法を現代化した工法で、継手・仕口による接合方法を採用し、柱や梁で家を支えます。近年では接続に使用する金具等の開発も進み、従来よりも信頼性の高い住宅を作ることが可能になっています。
無垢材を使用し、とくにかながわ県産木材を推奨。その土地で育った木は、その土地の環境に最も適応しています。季節ごとの気温や湿度の変化に柔軟に対応してくれ、さらに運搬時の排出される二酸化炭素の削減にもつながります。
かながわ県産材の活用は、緑豊かな森林を保つことにも貢献しています。
🔲通気断熱WB工法
WB工法は、住宅の通気口が気温に応じて自動開閉し、季節に適した住環境を提供。自然素材の使用を重視し、体質に合った木材を選択することが可能です。夏は自然におこる上昇気流を利用して建物内の無駄な熱を排出し、冬は暖房した空気を逃がさないよう開口部を閉じることで、冷暖房に使う電力を出来るだけ減らせるよう工夫されています。
また、夏と冬の切り替えを行う際に必要となる換気口の開閉も電力を使用しないよう、熱感知式形状記憶合金※を採用しています。
WB構法を採用した横須賀市H様邸。背後に山、眼前に相模湾を見晴らす絶景のロケーション。しかしH 様が長くこの土地に住まいつつ悩んでいたこと、それは湿気とカビ。心地よい景色、光、風を上手く取り入れると同時に湿気をいかにコントロールするかがテーマでした。WB構法によって室内は清々しさを確保しています。